« 検索結果一覧に戻る  
硫化カドミウムICSC: 0404 (4月 2007)
CAS登録番号: 1306-23-6
国連番号: 2570
EINECS番号: 215-147-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    水噴霧、粉末消火薬剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 
皮膚   保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取 下痢。 吐き気。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

cancer;health haz
発がんのおそれ
長期または反復曝露による腎臓、骨および気道障害
長期的影響により水生生物に有害のおそれ 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・強酸化剤、強酸および食品や飼料から離しておく
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる
・重度の海洋汚染物質
Note:E 
硫化カドミウム ICSC: 0404
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
淡黄色の または 橙色の結晶、または黄色~茶色の粉末。 

物理的危険性
 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 イオウ酸化物などの有毒なフュームを生じる。 強酸化剤と反応する。 酸と反応する。 有毒なガス(硫化水素)を生じる。 

化学式: CdS
分子量: 144.5
・昇華点:980℃
・密度:4.8 g/cm³
・水への溶解度 : 溶けない 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
眼に、機械的刺激を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
腎臓、骨および気道に影響を与えることがある。 腎臓障害、骨粗しょう症(脆弱な骨)および気道の慢性炎症を生じることがある。 人で発がん性を示す。 


許容濃度
TLV: (吸入性画分) 0.002 mg/m3 (TWA); 0.01 mg/m3 (TWA); A2(人における発がん性が疑われる物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: (Cdとして, 吸引性画分): 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 1; 生殖細胞変異原性グループ: 3A;.
EU-OEL: inhalable 0.001 mg/m3 (TWA); (「注」参照); 

環境
・甲殻類および植物で、生物濃縮が起こることがある
・環境中に残存するので、環境中に放出しないように強く勧告する
 

・この物質についての情報はほとんどない
・ここでの健康への影響は主に他のカドミウム化合物の調査に基づくものである
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・硫化カドミウム処理した表面を溶接やはんだ付けすると、毒性が非常に強いカドミウム酸化物を放出し、急性の肺損傷を起こすことがある (酸化カドミウム(ICSC番号 0117)参照)
・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・EU-OELの0.004 mg/m³は、2027年7月11日まで認可されている 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:45-22-48/23/25-62-63-68-53; S:53-45-61; Note:1 (製剤について) 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021