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ジイソプロパノールアミンICSC: 0493 (7月 1997)
1,1'-イミノジ-2ープロパノール
DIPA
CAS登録番号: 110-97-4
EINECS番号: 203-820-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 灼熱感。 息切れ。 息苦しさ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 痛み。 発赤。 水疱。 皮膚熱傷。  保護手袋。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 医療機関に連絡する。 
痛み。 充血。 重度の熱傷。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 胃痙攣。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび粒子用フィルター付マスク
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を多量の水で洗い流す
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・強酸化剤および強酸から離しておく
・乾燥
・暗所に保管
・密封
 
包装
 
ジイソプロパノールアミン ICSC: 0493
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、白色の 吸湿性の 結晶性粉末。 光および空気に曝露すると黄色になる。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
加熱や燃焼により、分解する。 窒素酸化物の、有毒なガスを生じる。 水溶液は、中程度の強さの塩基である。 強酸と反応する。 強酸化剤と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: C6H15NO2 / (CH3CHOHCH2)2NH
分子量: 133.2
・沸点:248℃
・融点:42℃
・比重(水=1):0.99
・水への溶解度(20℃) :87 g/100 ml
・蒸気圧:2.67 Pa (42℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.6
・引火点:127℃ (o.c.)
・発火温度:374℃
・爆発限界:1.1-5.4 vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 エアロゾルを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
 

・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者が、適切なスプレー剤を直ちに使用することを検討する 

付加情報
  欧州分類
記号:Xi; R:36; S:(2)-26 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021