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4,4'-メチレンビス(2-クロロアニリン)ICSC: 0508 (4月 2013)
2,2'-ジクロロ-4,4'-メチレンジアニリン
4,4'-ジアミノ-3,3'-ジクロロジフェニルメタン
3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミノジフェニルメタン
MOCA; MBOCA
CAS登録番号: 101-14-4
国連番号: 3077
EINECS番号: 202-918-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    水噴霧、乾燥粉末消火剤、二酸化炭素を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 他の症状については、「経口摂取」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 
皮膚 吸収される可能性あり!  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。  安全ゴーグルまたは顔面シールドを着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取 頭痛。 めまい。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・この物質を環境中に放出してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

excl mark;warncancer;health hazenviro;aqua
注意喚起語:危険
飲み込むと有害
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれ
血液の障害のおそれ
長期的影響により、水生生物に非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):9; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・「化学的危険性」参照
・密封
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
 
4,4'-メチレンビス(2-クロロアニリン) ICSC: 0508
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の結晶、または淡褐色のペレット。 

物理的危険性
 

化学的危険性
200℃以上で分解する。 塩化水素および窒素酸化物を含む、有毒で腐食性のフュームを生じる。 本物質は、弱塩基。 強酸、強塩基およびアルカリ土類金属と反応する。 

化学式: C13H12Cl2N2
分子量: 267.2
・融点:110℃
・202℃で分解する
・引火点:113℃ (c.c.)
・密度:1.44 g/cm³
・水への溶解度 : 溶けない
・log Pow (オクタノール/水分配係数):3.94
・蒸気圧:ほとんどない  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:粉塵の吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
血管に影響を与えることがある。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
人で発がん性を示す。 


許容濃度
TLV: 0.01 ppm (TWA); (皮膚); A2(人における発がん性が疑われる物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 2;.
EU-OEL: 0.01 mg/m3 (TWA); (皮膚); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
・水生生物および植物で、生物濃縮が起こることがある
・環境中に残存するので、環境中に放出しないように強く勧告する
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:45-22-50/53; S:53-45-60-61; Note:E 

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