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プロピオン酸無水物ICSC: 0558 (10月 2005)
無水プロピオン酸
CAS登録番号: 123-62-6
国連番号: 2496
EINECS番号: 204-638-2

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  63℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。  63℃以上では、密閉系および換気。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 ミストの発生を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 灼熱感。 息切れ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 痛み。 皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 咽頭痛。 腹痛。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:化学保護衣および顔面シールド
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・残留液を、乾燥砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・乾燥
・床面に沿って換気
・塩基、酸化剤および食品や飼料から離しておく
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
プロピオン酸無水物 ICSC: 0558
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重い。 

化学的危険性
水と接触すると、分解する。 腐食性のプロピオン酸を生じる。 塩基および酸化剤と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: C6H10O3 / (CH3CH2CO)2O
分子量: 130.2
・沸点:167℃
・融点:-45℃
・比重(水=1):1.01
・水への溶解度 : 反応する
・蒸気圧:0.1 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.5
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):4.4
・引火点:63℃ (c.c.)
・発火温度:285℃
・爆発限界:1.3-9.5 vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 蒸気やエアロゾルを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 経口摂取すると、腐食性を示す。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
 

・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する 

付加情報
  欧州分類
記号:C; R:34; S:(1/2)-26-45 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
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