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過酸化ジ-t-ブチルICSC: 1019 (11月 1998)
ジ-t-ブチルパーオキサイド
DTBP
ジ-t-ブチルペルオキサイド
ジ-t-ブチルパーオキシド
CAS登録番号: 110-05-4
国連番号: 3107
EINECS番号: 203-733-6

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。 引火性との接触禁止。 汚染物質との接触禁止。 高温面との接触禁止。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 充填、取り出し、取り扱い時に圧縮空気を使用してはならない。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 安全な場所から消火作業を行う。 

 ミストの発生を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息切れ。 咽頭痛。  換気を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚   保護手袋。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 
充血。 痛み。  安全眼鏡を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 胃痙攣。 嘔吐。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・換気
・すべての発火源を取り除く
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
・下水に流してはならない
・おがくずや、可燃性吸収剤に吸収させてはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):5.2; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・可燃性物質および還元剤から離しておく
・冷所
・密封
 
包装
・特殊材料 
過酸化ジ-t-ブチル ICSC: 1019
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色~黄色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 

化学的危険性
111℃で分解する。 火災の危険性を増大させる。 本物質は、強酸化剤。 可燃性物質や還元性物質と 激しく反応する。 

化学式: C8H18O2 / (CH3)3COOC(CH3)3
分子量: 146.2
・111℃で分解する
・融点:-40℃
・比重(水=1):0.8
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:2.6 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.1
・引火点:12℃ (c.c.)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1-4  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および気道を刺激する。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
 

・この物質は可燃性で引火点は55℃未満であるが、文献では爆発限界は不明である
・この物質に暴露したときの健康への影響は十分に調べられていない
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする 

付加情報
  欧州分類
記号:O, F; R:7-11; S:(2)-3/7-14-16-36/37/39 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021