« 検索結果一覧に戻る  
ヘキサメチレンテトラミンICSC: 1228 (8月 2002)
ヘキサミン
1,3,5,7-テトラアザアダマンタン
CAS登録番号: 100-97-0
国連番号: 1328
EINECS番号: 202-905-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、泡消火薬剤、粉末消火薬剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 吐き気。 嘔吐。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび粒子用フィルター付マスク
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を多量の水で洗い流す
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):4.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・強酸および強酸化剤から離しておく
・乾燥
 
包装
 
ヘキサメチレンテトラミン ICSC: 1228
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
吸湿性の 無色の結晶、または白色の 結晶性の粉末。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
加熱や燃焼により、分解する。 ホルムアルデヒド、アンモニア、シアン化水素および窒素酸化物などの、有毒で腐食性のガスを生じる。 水溶液は、弱塩基である。 強酸化剤および強酸と反応する。 アルミニウムおよび亜鉛を侵す。 

化学式: C6H12N4
分子量: 140.2
・昇華点:〜260℃
・密度:1.33 g/cm³
・水への溶解度 : よく溶ける
・相対蒸気密度(空気=1):4.9
・引火点:250℃ (c.c.)
・発火温度:390℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-2.84  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および皮膚を軽度に刺激する。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかし拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 反復または長期の吸入により喘息を引き起こすことがある。 


許容濃度
TLV: (吸入性画分及び蒸気) 1 mg/m3 (TWA); (皮膚感作物質); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: 皮膚感作 (SH); 

環境
 

・ホルムアルデヒドを発生する
・ICSC 0695参照
・この物質により、喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと
・喘息の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である 

付加情報
  欧州分類
記号:F, Xn; R:11-42/43; S:(2)-16-22-24-37 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021